第9回水都大阪ウルトラマラニック100km<2>

水都が終わったその夜と翌日に家族や仲間に宣言した。

「もう2度と100kmを走るつもりはない」と

家族は当たり前だと言っていたし仲間も走れとか言う人はいない。


水都が終わった翌々日の火曜日。

仕事に行く前にぼけぇ~っとニュースを見ていた。

目はテレビを向いているが頭の中は全く違うことを考えていた。

ペースはどうしようか。

ウェアは?補給は?

暑さ対策・・・スレ対策・・・


いやいやいやいや、

ちゃうやん。

攻略とかええねんてw


もう2度とあんな苦痛を味わうつもりはない。

命削ってまで走るものでもない。

なんてことを

夕方まで繰り返していたw

そんな自分がアホに思える。

やめておいた方がいいに決まっているが、

夜、K田先輩とのメールに書いてしまった。

「次ぎは走り切る自信ありありですわ(笑)」ってw

先輩よりバカの認定をして頂き家族に報告した。


~レポの続き~


自分の勝手な想像で太陽が照りつける中、エイドをスルー。

走れども走れども折り返しが見えてこない。

やっとのことでチェックポイントが見え始めスタッフを見つけた時、

僕の目にはゴールテープが見えていたw

それでも折り返してからまだ2km以上走らないと

エイドには辿り着かないんだけどね。。。


痛みと喉の渇きでふらふらになりながらも何とか枚方エイドに到着。

水分補給してから痛み止めを服用(最終的に計2回)

これは正直ギリギリだった!倒れる寸前w


結局45㎞ぐらいまでは勝手に気持ちいいと思っているペースで

バカスカ走り続けた結果

全ての時間を含めて50kmのタイムが5時間00分06秒。


ここからが地獄の始まり。


いや、

本当はちょっと前から気が付いていた。


自分が既に地獄の入口を通過してしまっていることに。

47~48kmくらいのエイドで6分近くも休憩した。

ここまではエネルギー切れを起こさないように

尚且つ胃もたれしないように調整して補給してきたつもりだが

ちょっと食べることが億劫になってしまっていた。


暑さも半端じゃなく頭から何度も被り水を続けた。

このエイドだったかな?

みっくすじゅーちゅがあったの。違ったかな?

いろいろなところでみっくすじゅーちゅは生き返るとあったので

あまり欲してなかったけど飲んでみることにした。

ついでにアミノ酸とマグオンも摂取。

今までレース中に攣った経験はないのだけどハムに違和感を感じる。

座り込むと股関節が攣りそうな気配がある。

いつの間にか気持ちいいランが別のレースに変貌を遂げていた。


ちょうどメールが入っていたことを思い出し確認してみると。

娘のチームが決勝戦に進んだとの報告だった。

実はこの日は部活の春季大会の決勝リーグ。

パパも全力で挑んでくるから娘さんも全力で挑んでこいと誓い合った。

だったら、立って走るしかない。


もう到底キロ6分を維持することすらできなかったけれど。

ただただ、前に進む以外なかった。

今、自分が立っている場所よりも数cmでも先を目指して。


4回も立ち寄ることになる毛馬エイドの3回目を目指して進む。

途中歩きが入るようになりキロ6分台で走れば驚異的なスピード。

それでもまだ歩かずに走り続けられる時がある。

そしてすれ違うランナー仲間や応援してくださるお知り合いの方。

皆さんから頂く力でなんとかなんとか力を搾り出して毛馬のエイドへ到着。

(※運営FBより)


本来エイドと言えばオアシス

到着すれば気持ちも少し落ち着き体力も回復できる。


が・・・


この水都大阪ウルトラでは3回目の毛馬エイドほど絶望を感じる場はない。


辿りついても安堵感はなく

これから自分の身に起こる地獄を受け止めなければいけない。

なぜなら・・・

もう1度枚方までのとてつもない距離を走り続け

そして

もう1度この場所に帰ってこなければいけないからだ。


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